タオルの匁(もんめ)とは?プロが徹底解説|オリジナルタオル制作にも必須知識

「お気に入りチームの応援グッズとして、オリジナルタオルを作りたい!」
「卒業記念として、みんなにお揃いのタオルを贈りたい!」
「お店のノベルティ用にタオルを作りたいけど、ペラペラなものは嫌」

オリジナルタオルを作ろうと調べ始めたとき、「匁(もんめ)」という見慣れない単位を目にして、戸惑っていませんか?

「匁って、いったい何?」
「数字が大きい方がいいの? どのくらいの匁を選べばいいんだろう?」

タオルは日常的に使うものだからこそ、デザインだけでなく品質にもこだわりたいですよね。「匁」は、まさにそのタオルの品質(特に厚み)を知るための重要な数値です。

ですが、匁の知識がないまま「なんとなく」で選んでしまうと、「思っていたよりペラペラで安っぽかった」「厚すぎて乾きにくく、使い勝手が悪い」といった失敗にもつながりかねません。

この記事では、1971年の創業以来、数多くのオリジナルタオル制作に携わってきた専門業者の視点から、「匁」とは何かという基本から、匁とタオルの特性(厚み、吸水性、速乾性)との関係、さらには利用シーン別・オリジナルタオル制作における最適な匁の選び方まで、徹底的に解説します。

弊社「トーブコーポレーション」は、オリジナルタオル作成の専門業者として、数多くの実績と専門知識でお客様のニーズにお応えしてきました。 品質にこだわった今治産タオルも多数取り扱い、デザイン料・見本サンプルも無料です。 タオルに関するご不明点は、どんなことでもお気軽にご相談ください。

タオルの「匁」とは?1分でわかる基本知識

まずは、タオル選びの基本となる「匁」という単位そのものについて、分かりやすく解説します。

匁とは「タオルの重さ≒厚みの目安」を示す日本独自の単位

結論から言うと、「匁」とは、タオルの重さを表す単位のことです。

「あれ? 厚さじゃないの?」と思われたかもしれません。そのとおり、匁は直接的に「厚さ(mm)」を測る単位ではありません。

ですが、タオルの世界では、重いタオルほど(=匁数が大きいほど)、たくさんの糸が使われており、結果として「厚みがある(ボリュームがある)」と判断されます。

つまり、【匁 = 重さ ≒ 厚みの目安】ということです。

ちなみに、この「匁」という単位は、尺貫法(しゃっかんほう)という日本古来の単位系の一つで、海外では使われていない日本独自の表記方法です。

なぜ重さ? 匁の由来と意外と知らない計算方法

匁は重さの単位で、1匁 = 3.75g と定められています。これは、昔の五円玉(昭和24年~33年発行)とほぼ同じ重さです。

ここでタオル業界の重要なルールがあります。タオル製品に記載されている「200匁」「300匁」といった表記は、タオル1枚の重さではありません

これは、「タオル1ダース(12枚)あたりの総重量」を示しています。

【重要】タオルの匁の定義

1ダース(12枚)分のタオルの重さを表したもの。

(例:200匁のフェイスタオル = フェイスタオル12枚で 200匁(= 750g)の重さがある)

このルールを知っておくと、タオル1枚あたりの重さも計算できます。

【計算例:200匁のフェイスタオル1枚の重さは?】

200匁 をグラム(g)に換算します。
200匁 × 3.75g/匁 = 750g (これが12枚分の重さ)

12枚分の重さ(750g)を 12 で割ります。
750g ÷ 12枚 = 62.5g/枚

つまり、200匁のフェイスタオルは、1枚あたり約62.5gの重さがある、ということになります。同様に、300匁なら1枚あたり約93.75gとなります。

【ざっくり理解】(同じ種類のタオルであれば)匁数が大きいほど「重い=厚い」

タオル選びで失敗しないための簡単な覚え方があります。

それは、「匁の数字が大きいほど、重くて、分厚くて、高級なタオルになる傾向がある」ということです。

  • 匁数が小さい(例:160匁) → 軽い、薄手、持ち運びやすい、乾きやすい
  • 匁数が大きい(例:400匁) → 重い、厚手、ふかふか、吸水性が高い

ただし、注意点もあります。

例えばフェイスタオル(サイズが小さい)とバスタオル(サイズが大きい)では、1枚あたりのサイズが異なります。

そのため必然的にバスタオルの方がフェイスタオルより匁は大きくなります。

そのため同じ種類のタオル(例:フェイスタオル同士)で比較する場合において、匁数が大きいほど厚手になると覚えておきましょう。

匁数が変わると何が変わる?タオルの4大特性との関係を深掘り!

匁数が「厚みの目安」になることは分かりました。では、その匁数(厚み)が変わると、タオルの使い心地は具体的にどう変わるのでしょうか?「厚み」「吸水性」「速乾性」「肌触り」の4つのポイントで詳しく見ていきましょう。

①厚み:匁が高いほど贅沢なボリューム感、低いほどコンパクト

これは最もイメージしやすい違いです。

高匁(厚手)タオル

メリット:贅沢なボリューム感があり、ふかふかとした感触を楽しめます。高級ホテルのタオルのような、しっかりとした使い心地を求める方におすすめです。耐久性も高い傾向があります。

デメリット:かさばるため、収納スペースを取ります。また、洗濯物としてかさばる、持ち運びにくいといった側面もあります。

低匁(薄手)タオル

メリット:コンパクトでかさばりません。収納しやすく、旅行やスポーツジムへの持ち運びにも便利です。日本の温泉旅館などでよく見かける「温泉タオル」は、この薄手タイプが多いです。

デメリット:ボリューム感やふかふか感は望めません。人によっては「安っぽい」「ペラペラ」と感じてしまうこともあります。

②吸水性:厚いほどパワフル吸収!…でも吸水スピードは別問題?

一般的に、匁数が大きい(厚手)タオルほど、吸水「量」は多くなります。

使われている糸の量(=綿の量)が多いため、より多くの水分を蓄えることができるのです。お風呂上がりに全身をしっかり拭きたいバスタオルなどは、高匁の方が安心感があります。

ただし、ここで一つプロの視点からの注意点があります。

それは、吸水「量」と吸水「スピード」は必ずしもイコールではないということです。

例えば、新品のタオルが水を弾いてしまい、なかなか吸水しない経験はありませんか?これは、製造工程で使われる糊や綿に含まれる油分が残っているためです。

また、後述する「織り方」によっては、低匁でも素早く水分を吸収するものもあります。

とはいえ、基本的な傾向として「多くの水分を吸収させたいなら高匁」と覚えておいて問題ありません。

③速乾性:薄さは正義?匁数と乾きやすさのトレードオフ

匁数と速乾性は、分かりやすいトレードオフ(反比例)の関係にあります。

高匁(厚手)タオル

  • たくさんの水分を吸い込む反面、乾きにくいというデメリットを持っています。
  • 特に湿度の高い日や風通しの悪い場所で干すと、なかなか乾かずに生乾き臭の原因になってしまうこともあります。高匁タオルを選ぶ際は、干し方や洗濯の頻度も考慮する必要があります。

低匁(薄手)タオル

  • 水分を多く含まないため、非常に乾きやすいのが最大のメリットです。
  • 洗濯物が乾きにくい梅雨の時期や、部屋干しがメインの方、毎日こまめに洗濯したい方には、低匁タオルが衛生的でおすすめです。

④肌触り:「高匁=最高の肌触り」ではない!心地よさを決める複合要素

「高匁=厚手=ふかふか=最高の肌触り」

そう思われるかもしれませんが、実は「高匁=最高の肌触り」とは一概に言えません。

確かに、高匁のタオルにはボリューム感があります。しかし、糸が密に織られすぎていると、逆に「ゴワゴワする」「硬く感じる」といった場合もあるのです。

逆に、低匁でも「ガーゼ織り」のように柔らかさを追求したタオルもありますし、後述する「素材」(無撚糸など)や「加工」によって、肌触りは劇的に変わります。

匁はあくまで「厚みの目安」の一つ。肌触りを重視する場合は、匁数だけに囚われず、後ほど解説する「素材」や「織り方」にも注目することが、最高のタオルに出会うためのカギとなります。

【種類別】最適な匁は?定番タオル6種の目安を一覧表でチェック

匁とタオルの特性が分かったところで、具体的なタオルの種類ごとに、一般的にどのくらいの匁数が目安となるのかを見ていきましょう。

主要タオル6種類・匁数目安(早見表)

ここでは、代表的なタオル6種類について、一般的な匁数の目安と主な用途、選び方のポイントをまとめました。オリジナルタオルを制作する際の参考にしてください。

タオルの種類一般的な匁数の目安主な用途選び方のポイント・特徴
ハンドタオル・タオルハンカチ50匁~140匁日常携帯用、ギフトポケットに入れるなら薄手(~70匁)。
吸水性重視なら標準~厚手(70匁~)。
ギフトには100匁以上の今治産なども人気。
フェイスタオル180匁~420匁以上家庭用全般、洗顔、手拭き、
スポーツ、粗品、記念品
用途が最も広い。
薄手(180匁~):温泉タオル、粗品。乾きやすい。
標準(200匁~280匁):家庭用、記念品。バランス型。
厚手(300匁~):ホテル仕様、ギフト。吸水力◎。
スポーツタオル350匁~735匁スポーツ時の汗拭き、部活フェイスタオルより長く、幅広。しっかり汗を吸う、
ある程度の厚み(350匁以上)が求められる。
マフラータオル300匁~505匁スポーツ観戦、ライブ、
イベント、応援グッズ
首に巻きやすい長さ(110~120cm)が特徴。
応援グッズとしてデザインが映える、適度な厚みが人気。
バスタオル800匁~1200匁記念品、お風呂上がり標準(1000匁~):家庭で使いやすい。洗濯もしやすい。
厚手(1200匁~):ホテルライクな使い心地。吸水力抜群。
大判バスタオル1500匁~2000匁以上体の大きい方、ビーチタオル、
ブランケット代わり、エステサロン
全身をしっかり包むサイズと厚み。
非常に贅沢だが、洗濯や乾燥は大変。

【補足】
この表はあくまで一般的な目安です。特にオリジナルタオル制作においては、この目安にとらわれず、次の「シーン別選び方」を参考に、ご自身の目的に最適な匁数を選びましょう。

【利用シーン別】失敗しない最適な匁の選び方

タオル選びで失敗しないためには、「誰が」「どこで」「どのように」使うかを具体的にイメージすることが大切です。ここでは、3つの代表的なシーン別に、最適な匁選びの実践ガイドをご紹介します。

① 自宅用タオル:毎日の快適さを追求する匁選び

ご自宅用のタオルは、ご自身のライフスタイル(洗濯頻度、干す場所、家族構成など)に合わせることが、快適さを追求する最大のポイントです。

洗濯物が乾きにくい・部屋干し派・こまめに洗濯したい方

おすすめ:低匁~標準匁(フェイスタオルで180匁~220匁程度)

理由:速乾性を最優先。薄手でも、こまめに交換・洗濯することで衛生的に使えます。あえて「温泉タオル」のような薄手を愛用する方も増えています。

家族が多い・洗濯物をためこみがちな方

おすすめ:標準匁(フェイスタオルで220匁~280匁程度)

理由:速乾性と耐久性、吸水性のバランスが良い匁数です。厚すぎず薄すぎず、家族全員が使いやすいスタンダードな厚みです。

タオルのふかふか感を最優先・お客様用にも使いたい方

おすすめ:高匁(フェイスタオルで300匁以上、バスタオルで1200匁以上)

理由:ホテルライクな贅沢な使い心地を味わえます。ただし、洗濯物が乾きにくい点は注意が必要です。乾燥機を頻繁に使うご家庭とは相性が良いでしょう。

② ギフト用タオル:相手に喜ばれる「はずさない」匁の法則

タオルはギフトの定番ですが、選び方にはセンスが問われます。

出産祝い・赤ちゃん用として

おすすめ:匁数よりも「素材」と「織り方」を優先。

理由:赤ちゃんのデリケートな肌には、匁数(厚み)よりも、オーガニックコットンなどの優しい素材や、「ガーゼ」のような柔らかい織り方が喜ばれます。厚すぎると赤ちゃんの体を拭きにくいため、標準的な匁数で肌触りの良いものを選びましょう。

結婚祝い・新築祝いとして

おすすめ:やや高匁(フェイスタオルで280匁以上、バスタオルで1000匁程度)

理由:新しい生活を始める二人には、普段自分では買わないような、少し贅沢で質の良いものが喜ばれます。来客用としても使える、しっかりとした厚みと高級感のあるタオルがおすすめです。

目上の方へのご挨拶・内祝いとして

おすすめ:高匁(フェイスタオルで300匁以上)で、「今治タオル」などのブランドもの。

理由:品質の良さが一目で分かる、信頼できるブランドの厚手タオルがいいでしょう。匁数だけでなく、箱入りのパッケージなど、見た目の高級感も考慮すると良いでしょう。

(参考)今治タオル工業組合:今治タオル公式ブランドサイト

③ ノベルティタオル:コストや用途で決まる匁選び

企業の「顔」として配布するノベルティタオルは、家庭用とは異なる視点が必要です。

ノベルティ(粗品・販促用)

おすすめ:低匁~標準匁(180匁~240匁)

理由:コストを重視する場合、この価格帯が最も多く選ばれます。ただし、あまりに薄すぎる(160匁以下など)と、「安っぽい」というマイナスの印象を与えかねません。

プロの視点:企業のブランドイメージを大切にするなら、あえて標準匁(220匁程度)以上の、「もらって嬉しい」品質のタオルを選ぶことが、結果的に高い宣伝効果に繋がります。

【プロ視点】オリジナルタオル作成、成功のカギは「匁選び」?

「チームの士気を高める、かっこいいマフラータオルが作りたい!」

「アーティストの物販用に、デザインにこだわったタオルを作りたい」

弊社は、日々こうした想いにお応えしています。そして、オリジナルタオルの満足度を左右する重要な要因の一つが「匁選び」にあると考えています。

イベント用から物販用まで!目的別オリジナルタオル推奨匁

せっかくのデザインも、ペラペラなタオルでは台無しです。かといって、予算を無視して分厚くすれば良いというものでもありません。

弊社では基本的に以下の品質基準を設けています。

  • プリントマフラータオル:300匁以上
  • ジャガードマフラータオル:400匁以上

これは、一般的な業者で「薄手」として扱われる生地(例:プリント240匁、ジャガード360匁)よりも、ワンランク上の高品質な生地です。薄い生地を使えば価格は安くなりますが、弊社は品質を保ったまま、長年のノウハウと工場との直接取引により、他社様の薄手生地と同等の価格でご提供しています。

この基準を踏まえ、目的別のおすすめ匁を見ていきましょう。

① 販促・記念品(卒業記念、イベント配布)

推奨匁:プリントフェイスタオルで 280匁~300匁

理由:最も多く選ばれる、コストと品質のバランスが取れたラインです。デザインが映える「プリントタオル」で、弊社の基準である280匁を選べば、記念品として十分な厚みと満足感が得られます。

② 物販用(アーティストグッズ、同人グッズ)

推奨匁:ジャガードマフラータオルで 400匁~500匁

理由:ファンの期待に応える「所有したい」と思わせる品質が求められます。デザインを糸で織り込む「ジャガードタオル」は、プリントにはない高級感と立体感が出ます。弊社の基準である400匁以上なら、ボリューム感も抜群です。

③ チームグッズ(スポーツ、応援)

推奨匁:スポーツタオル(プリントorジャガード)で 500匁以上

理由:実用性が重要。汗をしっかり吸い、首にもかけられるスポーツタオルが最適です。ここでも500匁以上のしっかりとした厚みがあれば、実用性・デザイン性ともに満足いただけます。

弊社の品質と対応力:お客様からの喜びの声

弊社が品質にこだわる理由は、それがお客様の「想い」を形にするために不可欠だと知っているからです。実際にオリジナルタオルを作成されたお客様からは、品質、デザインの再現性、スタッフの対応について多くの喜びの声をいただいております。

東京都 M様

前回作っていただいたタオルの生地も品質も良く、洗濯を繰り返しても悪くならないと多方面から好評を頂きました!ありがとうございました。

神奈川県 K様

短納期にもかかわらず、納期通りに納めて頂き、大変感謝しております。また、キャラクターも細かい箇所まできれいに表現出来ており、御社のクオリティの良さを実感しております。

神奈川県
南舞岡サッカークラブ様

時間があまりなかったのですがご丁寧に対応していただき納得のいくデザインになりました。
本当にタオルの品質がよく色落ちもせずびっくりしました。子どもたち、コーチ、保護者とも大喜びでした。

匁選びに迷ったら?オリジナルタオル制作のプロに相談

「結局、私の場合は何匁?」

「ジャガードとプリントの違いは?」

 そんな疑問や不安は、すべて弊社「オリジナルタオル作成のプロ」にお任せください。

タオルの仕様(匁、素材、加工法など)は多岐にわたり、お客様だけで選ぶのは大変です。

 弊社は創業1971年のタオル専門業者であり、業界屈指の実績と知識を活かし、お客様のご予算・ご希望デザイン・使用目的に沿って、最適な仕様をご提案するのが仕事です。

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品質の不安を解消。実物を触ってご判断ください!

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高品質なタオルをお求めの方もご安心ください!

お客様の「こんなタオルが作りたい」という想いを形にするため、弊社が全力でサポートします。どんな些細なことでも、まずはお気軽にお問い合わせください。

【要注意】「匁」だけで選ぶのは危険?タオル選びで見るべき要素

ここまで「匁」の重要性をお伝えしてきましたが、実はタオル選びは「匁」だけで完結しません。

匁(厚み)が同じでも、使い心地が全く異なるタオルはたくさんあります。そのため、タオル選びには以下の3つの要素も併せてチェックすることが不可欠です。

① 素材:「綿」にも種類がある?肌触りと機能性を決める繊維

ほとんどのタオルは「綿(コットン)」で作られていますが、その綿にも様々な種類があります。

一般的な綿

普段使いに十分な品質。

高級綿(エジプト綿、スーピマ綿、新疆綿など)

繊維が非常に長く、しなやかで光沢感があるのが特徴。シルクのような滑らかな肌触りを生み出します。

無撚糸(むねんし)

通常の糸は繊維を「撚(よ)って」作られますが、無撚糸は撚りを少なくしています。そのため、綿そのものの柔らかさが際立ち、ふわっふわの肌触りと高い吸水性を実現します。

オーガニックコットン

農薬や化学肥料を使わずに栽培された綿。環境や人に優しく、デリケートな肌の方や赤ちゃんにも安心です。

マイクロファイバー(化繊)

綿ではありませんが、速乾性と吸水性に非常に優れています。ただし、肌触りが独特で、肌がデリケートな方には合わない場合もあります。

② 織り方:パイルだけじゃない!ガーゼ、ワッフル…風合いと機能性の違い

タオルの表面をよく見ると、様々な織り方があることに気づきます。

パイル織り

最も一般的な、表面がループ状(輪っか)になっている織り方。ふかふか感と吸水性が特徴です。

ガーゼ織り

目が粗く、柔らかく織られた薄手の生地。肌触りが非常に優しく、速乾性が高いのが特徴。低匁でも吸水スピードが速いものが多いです。

ワッフル織り

お菓子のワッフルのように、表面が凸凹している織り方。肌に触れる面積が少ないため、サラッとした使い心地で、乾きやすいのが特徴です。

ジャガード織り

糸自体を染め、デザインを織り込んでいく製法。

毛違いジャガード

2色の糸を使い、裏表で色が反転するデザイン。両面パイル地でボリューム感抜群。

上げ落ちジャガード

パイルの「ある部分」と「ない部分」でデザインを表現。高級感がありながら、安価に製作可能。

③ 加工:シャーリング、スレン染め…製作工程で変わる見た目と性能

製作工程の違いで、タオルの特性は大きく変わります。

シャーリング加工

パイル織りのループの先端をカット(刈り取る)加工。表面がビロードのように滑らかになり、光沢感が出ます。

メリット:インクジェットプリントや染料プリントのデザインが、細部まで美しく表現できます。

デメリット:ループをカットするため、通常のパイル地に比べて吸水性がやや落ちます。

スレン染め

色落ちしにくい特殊な染料を使った染色方法。

メリット:塩素系漂白剤にも耐えるほど色落ちに強いため、頻繁な洗濯が必要な業務用タオル(美容院、宿泊施設など)に最適です。

後晒し(あとざらし)

タオルを織り上げた「後」で、糊や油分を洗い流す製法(大阪・泉州タオルの特徴)。吸水性が高く、清潔な状態で仕上がります。

先染め(さきぞめ)

糸を「先」に染めてから織り上げる製法(今治タオルやジャガード織りの特徴)。柔らかな仕上がりが特徴です。

【まとめ】最高のタオルは「匁×素材×織り×加工」の掛け算で選ぶ!

高匁(厚手)× 無撚糸 × パイル織り
最高のふかふか感と吸水性

低匁(薄手)× オーガニックコットン × ガーゼ織り
赤ちゃんにも安心の速乾・柔らかタオル

標準匁 × 綿 × シャーリング加工
デザインが映えるオリジナルプリントタオル

このように、ご自身の「利用シーン」に合わせて、「匁(厚み)」「素材」「織り方」「加工」の4つの要素を掛け算で考えることが重要です。

【豆知識】海外タオルで見かける「GSM」って何?匁との違いと換算方法

海外製のタオルや通販サイトで「GSM」という単位を見かけることはありませんか?これは「匁」とは異なる単位です。

GSM(グラム・パー・スクエアメーター)とは?世界標準の重さ単位

GSMとは「Grams per Square Meter」の略で、日本語に訳すと「1平方メートルあたりのグラム数(重さ)」という意味です。

  • = 1ダース(12枚)あたりの重さ (日本独自)
  • GSM = 1平方メートル(1m×1m)あたりの重さ (世界標準)

GSMは「面積」に対する「重さ」の単位なので、タオルのサイズ(フェイスタオルかバスタオルか)に関わらず、生地そのものの密度(厚み)を比較することができます。

【匁・GSM】換算の目安

前述のとおり、匁は「12枚」という枚数ベース、GSMは「1㎡」という面積ベースの単位であり、タオルのサイズ(面積)が分からないと正確な換算はできません。

あくまで「一般的なフェイスタオル(約34cm×84cm)」を基準とした場合となりますが、おおよその対応目安表をご紹介します。

GSM(g/㎡)厚みの目安
約180匁約220gsm薄手(粗品など)
約200匁約245gsm標準(家庭用)
約240匁約290gsm標準
約280匁約340gsmやや厚手
約320匁約390gsm厚手
約400匁約490gsmかなり厚手(ホテル仕様)

タオルの「匁」に関するよくある質問 Q&A

最後に、お客様からよく寄せられる「匁」に関する質問にお答えします。

Q匁が高いほど「良いタオル」と言えますか?
A

一概には言えません。

確かに、匁が高いほど厚みや吸水量は増し、高級感も出やすいです。ですが、その分「乾きにくい」「かさばる」「価格が高い」といったデメリットもあります。

例えば、毎日使うキッチンタオルや、すぐに乾いてほしいジム用のタオルには、あえて低匁(薄手)のものが「良いタオル」となる場合もあります。

「用途に合っていること」こそが、良いタオルの条件です。

Q洗濯すると匁は変わりますか?
A

匁(=重さ)自体は、洗濯しても基本的には変わりません(繊維が抜け落ちればわずかに軽くはなります)。

ただし、新品のタオルは圧縮されて届くことが多く、洗濯によって繊維が空気を含んで膨らみ、見た目のボリューム感(厚み)が増すことがあります。

Q匁の表記がないタオルはどうやって厚さを判断すればいいですか?
A

実際に触ってみるのが一番確実です。

通販などで触れない場合は、「ホテル仕様」「厚手」「業務用」「〇〇g/枚」といった表記や、「GSM」の数値、そして購入者のレビュー(「思ったより薄かった」「ふかふかだった」など)を参考にするのが良いでしょう。

もし可能であれば、販売店に「フェイスタオルで何匁相当ですか?」と問い合わせてみるのも一つの手です。

Q赤ちゃんや敏感肌の人には、どのくらいの匁がおすすめですか?
A

匁数(厚み)よりも、「素材」と「織り方」を優先してください。

おすすめは「オーガニックコットン」素材や「ガーゼ」織りのものです。これらは肌への刺激が非常に少ないです。

Q同じ匁数なのに値段が違うのはなぜ?
A

匁は価格を決める一要素にすぎないからです。

同じ「240匁」でも、「素材」(一般的な綿か、スーピマ綿か)、「ブランド」(ノーブランドか、今治タオルか)、「織り方」(単純なパイルか、複雑なジャガードか)、「加工」(染色の手間)、「生産国」(日本製か、海外製か)など、他の要素によって価格は大きく変動します。

Q速乾性を一番重視したい場合、何匁くらいがおすすめですか?
A

速乾性を最優先するなら、低匁(フェイスタオルで180匁以下)のものがおすすめです。

もしくは、匁数に関わらず「ガーゼ織り」や「ワッフル織り」のタオル、素材でいえば「マイクロファイバー」を選ぶと、高い速乾性が期待できます。

Qオリジナルタオル制作で、一番人気の匁数は?
A用途によりますが、記念品や販促品としては、バランスの良い280匁のフェイスタオルが最も多く選ばれています。

まとめ:賢い「匁」知識で、毎日を豊かにするタオル選びを!

タオルの「匁」について、基本から実践的な選び方まで詳しく解説してきました。

この記事の要点をまとめます。

  • 匁は「タオルの重さ」であり、「厚みの目安」となる日本独自の単位。
  • 匁数が大きいほど「厚手・高吸水・乾きにくい」、小さいほど「薄手・コンパクト・乾きやすい」。
  • 「匁=品質の全て」ではない。最高のタオルは、「利用シーン」と「匁×素材×織り×加工」の4つの要素を掛け合わせて選ぶことが重要。

ぜひ今回の知識を活かして、あなたの目的にぴったり合った最高の一枚を見つけてください。

そして、もしオリジナルタオルの制作で迷われることがあれば、いつでも弊社「トーブコーポレーション」にお気軽にご相談ください。

1971年の創業以来、タオル一筋で歩んできた専門業者として、お客様の「想い」を形にするお手伝いをさせていただきます。

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