今治タオルはなぜ有名?普通のタオルとの違いと「失敗しない選び方」

「大切な友人の結婚祝い、せっかくなら本当に良いものを贈りたい」と考えたとき、候補のひとつに上がるのが『今治タオル』ではないでしょうか。贈り物として揺るぎない地位を築いているからこそ、「普通のタオルと何がそんなに違うのか」「どのようなこだわりが隠されているのか」とその秘密を詳しく知りたくなる方も多いはずです。
この記事では、そんな「価値あるものを選びたい」というあなたへ向けて、今治タオルが世界的に有名になった科学的・歴史的根拠を分かりやすく解説します。読み終える頃には、今治タオルが「別格」とされる理由を自信を持って大切な人に語れるようになり、納得の一枚を選べるようになっているはずです。
生活に彩りを添える上質なアイテム選びにお悩みの方は、ぜひトーブコーポレーションまでお気軽にご相談ください。
目次
なぜ今治タオルは「別格」なのか?世界が認めた品質の3つの根拠

今治タオルが他のタオルと一線を画す最大の理由は、独自の厳しい品質基準にあります。ここでは、多くの人が「品質への疑念」を抱きやすいポイントを、具体的な数値を交えて解消していきます。
1. 驚異の吸水性を示す「5秒ルール」とは?
今治タオルの代名詞とも言えるのが、独自の「5秒ルール」です 。これは、タオルの切れ端(1cm角)を水に浮かべた際、5秒以内に沈み始めなければならないという極めて厳しい吸水性の試験です。 一般的なタオルの品質基準(JIS規格など)では「60秒以内」が合格ラインとされることも多い中、この「5秒」という数値は異例の厳しさです。
通常のタオルは、製造過程で糸に付着した油脂や糊(のり)の影響で、使い始めは水を弾いてしまうことが少なくありません。しかし今治タオルは、この基準を未洗濯の状態からクリアしているため、新品の瞬間から驚くほど素早く水を吸い取ります。お風呂上がりに肌を軽く押さえるだけで水分が吸い込まれていく感覚は、まさに今治タオルならではの体験と言えるでしょう。
2. 繊細な肌触りを生む、今治の「軟水」の秘密
タオル作りにおいて、水は品質を左右する重要な要素です。今治市を流れる「蒼社川(そうじゃがわ)」の伏流水は、重金属が極めて少なく、硬度成分も低い良質な「軟水」として知られています 。
この軟水を使って糸の不純物を取り除く「晒し(さらし)」を行うことで、綿本来の柔らかさが引き出され、糸にダメージを与えずに繊細な風合いを保つことができます。また、糸を先に染めてから織り上げる「先晒し・先染め」技法も、この豊かな水があってこそ成立する今治伝統の技術です。
3. 独自の認定ロゴマークが保証する「安心感」
今治タオルの象徴である「赤・青・白」のロゴマークは、単なる産地表示ではありません。これは、今治タオル工業組合が定める独自の品質基準をすべてクリアした製品にのみ付与される「品質保証」の証です 。
吸水性だけでなく、毛羽落ち(脱毛率)、色落ち(染色堅牢度)、耐久性、安全性(ホルムアルデヒド)など、12項目に及ぶ厳しい審査をパスしたものだけが、このマークを掲げることができます 。 注意したいのは、「今治で作られたタオル(今治産)」がすべて「今治タオルブランド」ではないという点です。ギフト選びで失敗しないためには、この認定ロゴマークの有無を必ず確認することが賢い消費者の第一歩となります。
どん底からの復活劇。今治タオルが「世界ブランド」になった背景

今治タオルは、最初から今ほど有名だったわけではありません。その背景には、産地の存続をかけたドラマチックな復活のストーリーが存在します。
かつては倒産寸前?ブランドを救った「佐藤可士和」の戦略
1990年代から2000年代前半にかけて、今治のタオル産業は安価な海外製品の流入により、生産量がピーク時の半分以下に落ち込むなど、壊滅的な打撃を受けていました。産地が消滅しかねない危機的状況の中、2006年にクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏を招聘し、ブランディングを抜本的に見直したことが転機となります 。
佐藤氏が提案したのは、「白」のタオルに徹底的にこだわることでした。あえて色柄やデザインを削ぎ落とし、今治タオルの本質である「白さ、柔らかさ、吸水性」を視覚的に伝える戦略が功を奏し、高級ブランドとしての地位を確立したのです 。
職人のこだわりが生んだ「究極の1枚」への執着
ブランディングの成功を支えたのは、まぎれもなく現場の職人たちのプライドでした。かつての下請け構造から脱却し、「自分たちの手で世界一のタオルを作る」という志が、妥協のないモノづくりへと繋がりました。
複雑な織りや染めの工程において、長年培われた勘と技術を惜しみなく注ぎ込む職人の姿勢が、今の今治タオルの品質を担保しています。ギフトとして贈る際、こうした「地域再生の物語」や「職人の想い」を一言添えるだけで、贈り物の価値はさらに深まることでしょう。
(参考)今治タオル工業組合:今治タオル公式ブランドサイト
どっちを選ぶ?「今治タオル」と「泉州タオル」の違いを徹底比較

国産タオルの二大産地として比較されるのが、愛媛県の今治と大阪府の泉州(せんしゅう)です。それぞれの特徴を理解することで、用途に合わせた最適な選択が可能になります。
製法の違い:先晒し(今治)vs 後晒し(泉州)
最大の違いは、不純物を取り除く「晒し」の工程のタイミングにあります。
| 比較項目 | 今治タオル(先晒し) | 泉州タオル(後晒し) |
|---|---|---|
| 工程 | 糸を織る前に晒す | 織り上げた後に晒す |
| 特徴 | 糸の風合いを活かした柔らかさ 複雑な模様(ジャカード)が得意 | さっぱりと清潔で、使い勝手が良い 縮んで糸が締まり手になじむ |
| 向いている用途 | ギフト、ホテル仕様、肌触り重視 | 日常使い、キッチン、業務用 |
今治タオルは、糸そのものの風合いを活かした柔らかい仕上がりと、複雑な模様の表現を得意とします。一方、泉州タオルは織り上げた後に晒す「後晒し」です。織る際に使った糊を最後に一気に洗い流すため、日常生活に馴染むさっぱりとした使い心地を叶えています。
使用感の違い:ボリューム感と吸水性か、清潔さと速乾性か
今治タオルは、パイル(表面のループ)が立ちやすく、ボリューム感のあるふんわりとした肌触りが魅力です。吸水性が極めて高いため、贅沢な使い心地を求めるシーンに向いています。
対して泉州タオルは、比較的薄手で乾きやすく、日常使いやキッチン、ジムなどでの使用に適しています。どちらが優れているかではなく、好みの肌触りや生活スタイルに合わせて選ぶのが正解です。
ギフトには「今治」が圧倒的に選ばれる理由
結論として、結婚祝いや出産祝いなどの「ハレの日」の贈り物には、今治タオルが圧倒的に推奨されます。
その理由は、厳しい認定基準による「間違いのない品質」と「高級ブランドとしての認知度」にあります。贈られた側も「今治タオルなら安心」と直感的に理解できるため、贈る側の誠実さや気遣いを伝えるのにこれほど最適なブランドはありません。
【用途別】プロが教える、失敗しない今治タオルの選び方

今治タオルには膨大なバリエーションがあるため、どれを選べばいいか迷ってしまうことも多いでしょう。ここでは、ここでは、「本当に喜ばれる一枚」を自信を持って選べるよう、シーン別の推奨モデルを提案します。
結婚・出産祝いなら「格式」と「高級感」で選ぶ
大切な節目のお祝いには、見た目の美しさと実用性を兼ね備えた「木箱入り」のモデルが定番です。
- 推奨ポイント: ホテル仕様のような厚手のタイプは、手にした瞬間に伝わる「重厚感」があります。
- デザイン: 白を基調とした清潔感のあるデザインや、銀糸をあしらった気品のあるものを選ぶと、失敗がありません。
自分へのご褒美・普段使いなら「コスパ」と「肌触り」で選ぶ
自分用には、毎日ガシガシ洗ってもへたりにくい耐久性と、リラックスできる肌触りを重視しましょう。
- おすすめの素材: 片面がガーゼ、片面がパイルのタイプは、かさばらず乾きやすいため、収納や洗濯の負担を減らせます。
- 質感: 糸の撚り(より)が少ない「甘撚り(あまより)」や「無撚糸(むねんし)」のタオルは、マシュマロのような柔らかさを楽しめます。
絶対に喜ばれる!今治タオルの主要おすすめシリーズ3選
迷ったときは、以下の3つのシリーズを基準に選んでみてください。
- 「白いタオル」(今治生まれの白いタオル等): 佐藤可士和氏のブランディングの原点。究極のシンプルさと、今治タオルの品質を最もダイレクトに感じられる一枚です 。
- 「雲の上のタオル 白雲 (HACOON)」: その名の通り、雲に触れているような究極の柔らかさを追求。化学薬品の使用を極力抑えており、赤ちゃんや肌の弱い方へのギフトに最適です 。
- ホテル仕様シリーズ: しっかりとした厚みと高い吸水性が特徴。日常をホテルのような贅沢な空間に変えてくれます。
お気に入りを長く使うために。今治タオルの正しいお手入れ術

せっかく手に入れた高品質な今治タオルも、間違った洗い方をしてしまうと、その魅力である「吸水性」や「柔らかさ」が損なわれてしまいます。長く愛用するためのメンテナンス術を知り、賢い消費者を目指しましょう。
柔軟剤は「使い始め」こそ使ってはいけない理由
意外かもしれませんが、今治タオルにとって柔軟剤は「天敵」になることがあります。柔軟剤(界面活性剤)は繊維の表面を油分でコーティングするため、多用しすぎるとせっかくの吸水性が低下したり、パイルが抜けやすくなったりするのです。
特に新しい状態の今治タオルは、もともと柔らかい仕上がりになっているため、柔軟剤なしでも十分に心地よい肌触りを楽しめます。タオルが硬くなってきたと感じたときにだけ、少量使うのがコツです。
パイルを立たせる!干す前の「パタパタ」が魔法のコツ
洗濯機から出した後のひと手間が、仕上がりを劇的に変えます。干す前にタオルを広げ、上下に10回ほど強めに「パタパタ」と振りましょう。
洗濯によって寝てしまったパイル(ループ状の糸)が立ち上がり、乾いた後のふんわり感が復活します。この少しの手間が、今治タオルの「ふわふわ」を長持ちさせる最大の秘訣です。
乾燥機の使用はOK?NG?
「タオルは天日干しが一番」と思われがちですが、実は乾燥機の使用も効果的です(※製品の洗濯表示を必ずご確認ください)。
乾燥機の中でタオルが舞い、温風で乾かされることで、自然乾燥よりもパイルが立ちやすく、ふっくらと仕上がります。ただし、高温すぎる設定や長時間の使用は繊維を傷め、縮みの原因になります。「半乾きまで陰干しし、仕上げに短時間乾燥機にかける」という方法が、生地を傷めずふんわりさせる理想的なお手入れです。
まとめ|今治タオルは「贈る側の想い」を形にする信頼のブランド
今治タオルがこれほどまでに愛されている理由は、単なる流行ではなく、「5秒ルール」などが約束する圧倒的な品質と、産地のプライドをかけた再生の歩みにあります。
一枚のタオルに込められた科学的根拠とストーリーを知れば、その存在が単なるブランド名以上の「確かな価値」であると、改めて実感していただけるはずです。
品質にこだわったアイテムの選定や、ビジネスシーンでのギフト提案など、より詳しい情報が必要な方は、トーブコーポレーションまでぜひお問い合わせください。お客様のニーズに最適なタオルをご提案いたします。
この記事の監修者:株式会社トーブコーポレーション
本記事は、創業1971年のオリジナルタオル作成専門店、株式会社トーブコーポレーションが監修しています。長年培った技術と信頼により、年間40万枚以上の販売実績を誇ります。
社内には、タオルの素材や製造工程に精通した「タオルソムリエ」の資格を持つ社員が在籍しており、専門的な知見に基づいた情報発信を行っています。今治産を中心とした高品質なタオル作りのノウハウや、数多くの製作事例をもとに、素材選びからデザインの再現性まで、オリジナルタオル作成のための有益な情報をお届けします。









